我ら、ぼにぴん人

石巻で新しいコトを始めたり、これから始めようとする人たちのスピリッツをご紹介。

2016.11.25

鈴木明子さんが石巻にやってきた!元オリンピック選手が子ども達に伝えた「一生懸命に生きる」ということ

東北福祉大学出身で元オリンピック選手のプロフィギュアスケーター、

鈴木明子さんが石巻の小学校にやってきました!

全国5つの小学校を訪問するという出張体験型授業

「スケートキャラバン」(朝日新聞社主催)。

鈴木さんからお話を聞け、一緒にスケートもできるとあって、

生徒のみならず先生たちも、この日をワクワクドキドキ、楽しみに迎えました。

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オリンピックに二度出場したプロフィギュアスケーター、鈴木明子さん

 

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石巻市立貞山小学校。全校生徒202名がお話しを聞きました

 

【一生懸命、何かをやるということ】

6歳でスケートをはじめ、29歳で現役を引退。

その後もプロスケーターとして活躍を続ける鈴木明子さん。

10代後半では摂食障害を患ってリンクに立てない時期があったり、

多くのケガに悩まされるなど、けして順風満帆ではありませんでした。

そんな鈴木さんの話には、

子どもたちの心に直接、問いかけるような率直さがあります。

「広いリンクにたったひとり。

演技を始める時の気持ちってどんなだと思う?」

恐ろしくて逃げ出したい、やめたいと思ったこともある。

そんな場面でいつも自分を支えてくれたのは、

「これまでやってきた練習」や「努力」だったと語りました。

「リンクの上ではひとりでも、

そこまでの道のりはひとりじゃない。

一生懸命に何かをやっていれば、

必ず応援してくれる人が出てくるよ」

鈴木さんのこの言葉、子どもたちの心にどう響いたのでしょうか。

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真剣に耳を傾けていた子どもたち

 

【ライバルでも仲間。みんなのベストを願って】

また、鈴木さんは誰もが知っている有名選手たちの写真を見せ、

みんな子どもの頃から共に成長してきた仲間だと紹介。

しかし、オリンピックの選考会などではお互いがライバルに。

相手の失敗で自分が選ばれたり、自分が失敗して他の人が選ばれたりすることだってあります。

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写真には羽生結弦選手、高橋大輔選手など有名選手の顔が

 

「それでも、私たちはずっと仲がよかったんです。

なぜかというと、結局リンクに立てばみんなひとり、

ライバルは他人ではなく、自分自身であることを知っているからです。

だから誰一人、相手が失敗すればいいのに、と思うような人はいませんでした。

選考会でもみんながベストを出せるように、と心から願ったのです」

 

【上位は少ない競技人生。最後に優勝を勝ち取って】

子どもの頃から、スケートでたくさんの賞をもらってきた鈴木さん。

家には、トロフィーや表彰状、記念品がたくさんあると話しました。

「それでも私の場合は、圧倒的に上位が少ない。

オリンピックでは8位。

ほかの大会でも4位とか、

表彰台に立てないことが多かったんですよ」

そう言って笑いながら、一枚の写真を見せてくれました。

リンクに立ち、純白の衣装でポーズを決める鈴木さん。

その笑顔は充足感でいっぱい、特別に輝いて見えます。

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「引退を決意して13回目にのぞんだ全日本選手権で、

初めて優勝することができました。

この時の私は、一度もミスがなかった。

それが何よりもうれしかったんです。

あきらめないでよかった。

続けてきてよかった。

これからはスケートを通して多くの人に、恩返しをしたいと思いました」

一生懸命、何かをやることで周りの人が応援してくれ、

それに自分も感謝できるようになる。

だからこそ、大切なのはチャレンジする気持ちだと

何度も力を込めて話す姿が、とても印象的でした。

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全校生徒を代表して、6年生の女子生徒が鈴木さんに感想を。自分も鈴木さんのように、うまくいかなくてもあきらめず、何事にもチャレンジしたいと語りました。

 

【体育館に現れたスケートリンクで夢のレッスン!】

お話の後は、体育館に仮設された樹脂製のリンクで

鈴木さんにスケートを教えてもらうという夢の授業がスタート!

子どもたちはスケートシューズにヘルメットもつけた完全装備で、

おぼつかない足取りながら、うれしそうにリンクに向かいます。

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まずは鈴木さんがスケートの基本、歩き方を伝授。「ペンギン歩きが基本」だとか

 

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最初はこわごわでも、すぐに上手に滑れるようになった子どもたち。最後にはプロスケーターのように手を広げて

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笑顔が絶えなかった出張授業。事前に本物のリンクで練習してきた生徒もいました

 

最後には、すっかり鈴木さんが大好きになった子どもたち。

お別れするときはハイタッチで、元気に「ありがとう!」を伝えました。

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2016年11月24日、石巻市立貞山小学校にて。きっとこの中から、将来の〝ぼにぴん人”(希望を配る人)が出てくることでしょう

 

 

今月のぼにぴん人

鈴木明子

愛知県豊橋市出身。1985年3月28日生まれ。日本の元フィギュアスケート選手(女子シングル)。主な実績に、2010年バンクーバーオリンピック・2014年ソチオリンピック二大会連続8位。2012年世界選手権銅メダル、2011年GPファイナル銀メダル、2013年全日本選手権優勝など

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